先日、ある方から…
「ねじをねじ切りじゃなくて、転造で作るメリットってなんですか?」
素人なので教えてくださいと、問い合わせをいただきました。
ネットで検索するといくらでも情報が出てくる時代ですが、せっかくなのでご紹介します。
◎転造加工のメリット
1)ねじ切りと違い、切粉が出ない
転造にも色々な種類がありますが、外径をつぶしてねじ山を作るのは共通で切粉が出ません。
切粉がでない転造加工は、環境に優しく生産性がとても高いのです。
2)強度の向上
ねじをつぶして作ることから、必然的にねじの表面硬度は向上します。
鍛造等と同じ塑性変形で山を作ります。結果、強度は2~3割ほど向上しますので
打痕やキズの付きづらいタフなねじができます。
3)ねじ表面粗さがねじ切りよりも優れている
ねじ切りは刃物で外径を削ってねじ山を作りますが、ねじ山をつぶして作る転造は
表面がなめらかに仕上がるので、ねじ切りに比べ表面粗さはとても安定します。
表面粗さの向上は組み立て時にねじを回して入れる際によくわかり
とてもスムーズな回し心地を提供します。
逆にデメリットは?と聞かれると、あまり精度や強度を求めないねじや、少量品(50個以下)のものには向かないことぐらいでしょうか。
少量ですと、機械的にねじ切りで対応した方が工数削減に軍配が上がると判断します。
覚え書きも兼ねて書かせていただきました、是非、参考にしてください(^^)
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