マシニングセンタ 略してMCの世界では当たり前のように運用されているCAD/CAMですが、旋盤加工ではほぼ使われていません。
理由として、旋盤加工は旋削がメインである以上、シュミレーションするぐらいなら直接プログラムを打ち込んで機械を回しながら調整したほうが早いからということです。
しかし昨今は、NC旋盤にMCのようにミーリング機能がついたNC複合旋盤が主流。
回転工具を細かく制御できることが可能になりフライスや面取り、複雑な溝入れから文字入れまで旋盤の中で完結できるようになりました。
しかし、複雑な加工をするにはそれ相応のプログラムを組まなければならず、場合によっては数値の打ち込みミス等でターレットをぶつけたり、工具を破損してしまったりリスクも伴います。
何事も挑戦!ということで、ある加工依頼をいただいた製品を、CAD/CAMの勉強を熱心にしていた工場長がCAD/CAMのシュミレーションから実際の加工までやってみた事例ができたのでご紹介します。
CAD/CAMによるシュミレーションと実際の加工比較
シュミレーションでできたプログラムを機械に取り込めば、機械はそのままトレースして動くので再現性が非常に高いことがわかります。
下の比較画像は端面の形状がただの円弧でないことがわかりますが、頭で考えて削り、面取りまでのプログラムを組むのは大変ですが、今回はCAD/CAMでできたプログラムで加工を実施、無事にうまくいきました。
上の画像のように、スピンドルやワークに刃があたらないギリギリの位置を、実際のワークではなくCGでシュミレーションできるのも大きな利点といえます。…ぶつけてからでは遅いですからね!
今回はCAD/CAMを複合旋盤で使うメリット、利点をとても感じられた事例でした。
もっと複雑なものはシュミレーションも相応の苦労がありますが、弊社にとっては大きな前進、財産となりました。
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